一度の出逢いが、その後に続く・・・

最近お越し下さるようになったおじさま、アイスコーヒーをとっても気に入って下さっています。「おいしいなぁ」「こうやって丁寧に淹れてもらえると嬉しいなぁ」と、素敵な笑顔です。

ご自宅はakaiitoから1時間半くらいかかる場所だそうなのですが、たまにこちらの方にもお仕事で来られるらしくて、その時は寄って下さるようになりました(*^-^*)。

「この店コーヒー飲めるんかな?」と、ご来店下さったのがきっかけで「ちかくに行ったらakaiitoに行こう」と決めて来て下さるようになって、お会いするとほっこりした気持ちになれます。人と人の出逢いは不思議な物ですね。

広い世の中には、色々な人がいて、みんな自分の直感で動いていて、akaiitoを見つけて下さったお客様のお話を伺っていると「この赤いのは何だ?って戻ってきた」と伺う事も多くて、赤い色で繋がったご縁も多そうです。

当店はakaiitoという屋号なんです。でも、外に「cafe akaiito」と描いてあるのは結構苦肉の策で、cafeって描かないと何のお店だか分からないのではないかと。今でも「美容室だと思ってた」とのご意見も多いので、看板のcafeは識別の為に描いています。そのくらい一瞬だと何の店か分からない状態で、ご来店下さるお客様のリピート率はとっても高いような気がします。


偶然ってすごいと思います。一瞬の判断が人生を変える事もありますもんね。

店、ライブ、演劇、美術展・・・・出逢った事で人生が変わるって「あるある」です。私もず~っとカフェで働いていますが、元々はカフェに行くのが好きでその「好き」という気持ちと、歴代働いてきた素敵な店を好き過ぎたおかげで、今の自分があるわけですもの。

20代で通っていたバーでの時間も鮮明に想い出せますし、店を選んでいる、その時に何をするかを決めていたのは「自分」ですから、

その時他の事をしていたらその思い出はなかったですもんね。

どこへ行く 何をする そういう事の積み重ねが人生を作ってゆくので、経験って素敵だと思います。

お客様にとって「akaiitoにあの日行ってみて良かったな」そう思っていただける場所であれるよう、これからも頑張ります(*^-^*)。

ニューシネマパラダイスをご存じですか?ほとんどの映画すきの人の大好きな映画だと思います。ジュセッペ・トルナトーレ監督の名作です。シチリアの小さな映画館「パラダイス座」映写技師のアルフレードと幼い少年トトの長い長い物語です。

映画館が町で一つの娯楽だった頃から始まって、時代は流れパラダイス座は閉館してしまっているのですが、トトは映画監督になっていて古びたパラダイス座に入ってゆくのです。映画を観ているこちらは、同じようにトトが少年時代からを見ているのでもう、胸が苦しいのです。

あのパラダイス座の火事の事・・・トトを突き放したアルフレードの事・・・・最後は爆破解体されますこの映画と同じで、人生の人生の記憶は場所だったり、匂いだったり、懐かしい事と後悔で胸を締め付けられることもあったりします。

akaiitoでも毎日色々な事が起こります。ここで出逢ってご結婚されたお客様や、いろいろな気分でakaiitoのドアを開けて下さり「元気になったよ」って笑顔で帰られる。そんなお客様との新しい出会いや、お引越しなどでのお別れを繰り返して、年老いて昔を回想する時に「akaiito懐かしいなぁ」と思い出していただけるような温かな店でありたいです。

素敵な皆様との出逢いに感謝です。

 

店主。