それぞれの好きな場所

物書きに憧れる(そのわりには、変換ミスが多い・・・)料理人の小さなカフェ、ここに来て11回目の梅雨を迎えようとしているところです。

私はずっとここにいて、毎日お料理をしてスイーツを作って色々な事に頭を悩ませて、お客様をお迎えしています。店を始めた頃、子育ての真っただ中にいらしたお客様も「もう子供が結婚しました」とおっしゃる方も多くなってきました。もちろんお客様自身がご結婚される事も多いです。人生ってこうやってどんどん家族の形も変わってゆくし、数年前まで知らなかった人と出逢ってその後の運命を共にする決断をしたりもする。。。

変わらないのはakaiitoがいつもここにあるという事。

色々な事があってちょっと疲れている時は「akaiitoに行って癒されよう」と、ご来店下さるお客様のご来店はとっても嬉しくて、忙しくない時は一緒にただ気持ちよく風に吹かれるぼんやりした時間を共有させていただいています。学校の5時間目みたいなちょっとゆったりした気持ちです。

ご近所のお客様も遠方からのお客様も何度も通って下さる方が多く、居心地の良い場所にもなっているようです。お一人でのご来店が多いので「美味しいもの食べて寛ごう」と安心してお過ごしいただける感じで、みなさま好きな席、落ち着く席があるようです。子育てやお仕事などでお忙しい日々をお過ごしのみなさまの心の中に「時間できたらakaiito行こう」というお気持ちがあって「今日は行けるぞ」って時にご来店下さる事が本当に素敵だと思います。それはもうアメリカのドラマみたいな・・・。

転勤されたお客様は、何年が経とうとも生駒に帰って来られたときはご来店下さったり、遠くに転勤されてもわざわざ時間を見つけて「akaiitoのカラアゲがすごく食べたい~」と、車で何時間も走って駆け付けて下さったり、そういうお付き合いがとっても幸せです。

中学生の時から通ってくれているマホちゃんは、今や美人大学生でミスワールドの京都代表ですし。人生はずっと毎日進んでいると実感します。そして、多くの飲食店がある中で「akaiito大好き」と、ご来店下さるお客様の毎日の「ほっ」とする場所であれるように、ずっとずっともっと頑張ろうって思います。

取材を受けると「レストランでなくカフェにしたのはなぜですか?」とよく訊かれます。理由は明快で、レストランだとお食事をしないと通えないけど、カフェならドリンクだけで通えるのでお客様の好きな時にご来店いただけるから。

何度かお話しているので重複する場合もあるかとは思いますが、私自身「コーヒーを飲む」というのが究極の癒しだったんです。仕事をいっぱい掛け持ちしている時期があって、梅田の人気カフェと堀江の人気カフェとフードコーディナイターのアシスタントと、北新地の高級なお店(食べる店)で働いている恐ろしいハードワークな時期があって、もう働きながらも眠たいわけです。今働いている店から次の店に移動するまでに20分空白がある!!!そうなれば、もう「あのカフェでコーヒー飲むぞ」というワクワクだけで頑張れていました。座って注文した途端に眠ってしまった事もありました。

そう、カフェは暇つぶしとかそういう場所ではなかったです。まさに心のオアシスでした!!日々ばったばたしている自分の「ほっ」と出来る場所がお気に入りのカフェで、当時はインスタなんて無かったしガラケーの時代だったので、おしゃれな店を知るにはおしゃれな友達が必要でした。雑誌にも載らない秘密の素敵な店を知るのは、ソムリエさんや色々な店のプロデューサーとか・・デザイナーさん・・・だから、カフェの空間がすごく守られていた時代でもありました。

なので、akaiitoをそういうオアシス的に思って下さって「akaiitoほっとするわぁ~」と、ご来店下さるお客様に心から私の方もほっとさせていただいています。

 

コロナ渦でも、お客様に安心してお過ごしいただく為に早々に大型の空気清浄機を設置したり、パテーションの設置や、席数を減らす事にも取り組み、トイレの手洗いを自動水栓にまで工事しました。お客様のご安全を確保して初めて営業出来るのではないかと考えてきました。大切な大好きなお客様方の「akaiitoのこの席大好き、癒される」そんな場所を大切にしながら、これからも素敵なお料理やスイーツをご用意させていただきます!!

最近ほんとに、ちょうどGWも終わって一息だからかもですが「癒されに来ました~」とご来店下さるお客様が多くて嬉しいです。これからもそういう安心できる場所であれるよう努めて日々精進です。

いつもありがとうございます。

いつでも「お好きなお席へどうぞ」いつでもお待ちしております????。

店主。