そっと、ひとりになれる場所
akaiitoには、男性おひとりでお越しになるお客様が、実はとても多いのです。
今はもう「男性」「女性」と分ける時代ではないけれど、あえて言葉にするならば——
女性が一人でカフェに行くのは当たり前になったこの時代に、
男性がふっと立ち寄れる場所は、まだ少ないのかもしれません。
「珍しいですね」
「一人の男性客が多いなんて、どうして?」
そんな言葉をいただくたびに、私は思うのです。
ここには、誰の目も気にせずにいられる時間があるのだと。
駅から少し離れた場所にある、決して便利とは言えないこの小さなカフェ。
「ここが好き」と言って、車を走らせて、駅から歩いて、来てくださるお客様。
小さなお子さまがいるお父さんが、「ひとりになれる時間がないから」と、
こっそり束の間の静けさを求めて来られることも。
店内には、大きなLLOYD LOOMのヴィンテージチェアを置いています。
本来は高級ホテルのメインダイニングにあるような、堂々とした大きな椅子。
こんなに小さなカフェには、少し不釣り合いかもしれません。
でも、ここでは誰もが堂々と、ゆったりと、深く座っていい。
風の音。時折、鳥の鳴き声。静かに流れるJAZZ。
漢方の穏やかな香りに包まれて、
ほんの数分でも、自分のためだけの時間を取り戻してほしいのです。
賑やかな場所や、他人との距離が近すぎる空間が少し苦手な私自身が、
心から「居たい」と思える場所を、そっと、形にしたのがこのakaiitoです。
「ほっと、一息つきたい」その一瞬のために。
そんな風に選んでくださる方がいることが、私の誇りです。
和やかな午後の光の中で、
どうぞ少し贅沢なお時間をお過ごしください。
奈良・駅から離れた静寂のカフェakaiito。男性一人客に人気。広々とした席、風と漢方の香りに包まれる極上のひとときを。